PHONETIC関数:文字列のふりがなを取得する
PHONETIC 関数は Excel で用意されている関数の一つで、セルに入力されている文字列のふりがなを取得します。 Excel ではセルに漢字を入力したときにどのように入力したのかをふりがなとして自動的に保管しており、その値を取得します。ここでは Excel における PHONETIC 関数の使い方について解説します。
※ Excel の対応バージョン : 365 web 2021 2019 2016 2013 2010 2007
※ 公式サイトでの解説 : PHONETIC 関数
(2021 年 10 月 11 日公開 / 2022 年 04 月 05 日更新)
PHONETIC関数の定義
PHONETIC 関数は引数に指定したセルに入力された文字列のふりがなを取得します。
引数には対象のセルを指定します。 Excel ではセルに漢字を入力するときにどのように入力し、漢字に変換を行ったのかを情報として保管しており、その値をふりがなの値として取得します。そのため、どのように入力したのかによって結果は異なります。また引数に文字列を直接指定することはできません。
例えば「とうきょうと」と入力して、「東京都」に変換した場合には、ひらがなとして「とうきょうと」が保管されています。
同じ漢字でも「とうきょう」で一度「東京」に変換したあとで、「みやこ」と追加で入力して「都」に変換した場合には、ひらがなとして「とうきょうみやこ」が保管されています。
ふりがなを編集する
保管されているふりがなに関する情報を修正するには、対象のセルをクリックしたあとで「ホーム」タブの「フォント」ブロックにある「ふりがなの表示/非表示」アイコンをクリックし、表示されたメニューの中から「ふりがなの編集」をクリックしてください。
ふりがなを直接編集できるように表示されるので、必要な個所を編集してください。
複数のセルのふりがなをまとめて取得する
PHONETIC 関数の引数にセル範囲を指定することで、複数のセルのひらがなをそれぞれ取得したあとで連結した文字列を取得することができます。
または複数のセルをカンマ(,)で区切って続けた記述したあとで、全体を "(" と ")" で括って指定することもできます。
PHONETIC関数の使い方
それでは実際に PHONETIC 関数を使ってみます。 Excel のシートに対象の数値を次のように入力しました。
取得したふりがなを表示する C3 セルを選択し、次のように入力しました。 1 番目の引数に対象となる B3 セルを指定しています。
=PHONETIC(B3)
Enter キーを押すと、 C3 セルには次のように表示されます。
B3 セルに入力されている文字列のふりがなを取得し、 C3 セルに表示しました。
C4 セルから C6 セルに対しても同じように PHONETIC 関数を入力すると、次のように表示されました。
関数の挿入を使ってPHONETIC関数を入力する
PHONETIC 関数を入力する場合に関数の挿入を使って行う方法を試してみます。関数を挿入するセルをクリックして選択したあとで、関数の挿入をクリックします。
「関数の挿入」ダイアログが表示されたら関数名のところで「PHONETIC」をクリックしてください。そのあとで「OK」をクリックしてください。
「関数の引数」ダイアログが表示されたら、引数にふりがなを取得するセルかセル範囲を指定します。今回はセル範囲を使用します。引数に入力するセル範囲を Excel 上で選択して下さい。
引数のところに先ほど選択したセル範囲が表示されます。
引数の指定が終わると結果としてセルに表示される値も表示されます。最後に「OK」をクリックしてください。
最初に選択したセルに PHONETIC 関数が入力され、結果がセルに表示されます。
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Excel における PHONETIC 関数の使い方について解説しました。
( Written by Tatsuo Ikura )

著者 / TATSUO IKURA
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