OCT2BIN関数:8進数を2進数に変換する

OCT2BIN 関数は Excel で用意されている関数の一つで、引数に指定した 8 進数の形式で記述された数値を 2 進数の形式の文字列に変換します。ここでは Excel における OCT2BIN 関数の使い方について解説します。

※ Excel の対応バージョン : 365 web 2021 2019 2016 2013 2010 2007

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OCT2BIN関数の使い方

OCT2BIN 関数は 8 進数の形式で記述された数値を 2 進数の形式の文字列に変換します。

OCT2BIN(数値,桁数)

1 番目の引数に対象の数値を指定します。数値は 8 進数の形式で記述します。最大 10 文字まで記述できますが、最上位のビットは符号を表し 1 なら負の値となります。

8 進数の形式で最大 10 文字まで記述できるので、記述可能な値は次の範囲内の値となります。

0000000000 から 7777777777

これらの 8 進数の数値の中で 2 進数の表記にしたときに最上位のビットが 1 になるのは 8 進数の数値の最上位の数値が 4 (二進数で 100 ) から 7 (二進数で 111 )までのいずれかの値です。よって正の値と負の値の範囲は次のようになります。

(正の値) 0000000000 から 3777777777
(負の値) 4000000000 から 7777777777

さらに 2 進数に変換する場合は、正の値は 0 から 777 までの間しか指定することができないという制限があります。また負の値は 7777777000 より小さい値は指定できないという制限があります。これらのことから OCT2BIN 関数で指定可能な値は次のようになります。

(正の値) 0000000000 から 0000000777
(負の値) 7777777000 から 7777777777

※ 正の値の場合、先頭から最初に 1 が現れるまでの 0 は記述しなくても構いません。 0000000777 は単に 777 と記述します。

2 番目の引数には戻り値の桁数を指定します。例えば 2 進数に変換した戻り値が "54" だった場合、 2 番目の引数を省略した場合は "54" が返されますが、 2 番目の引数に例えば 4 を指定した場合は 0 で補って "0054" という文字列が返されます。なお戻り値の値が 4 桁なのに 2 番目の引数に 3 を指定するなど必要な桁数よりも小さい値を指定すると #NUM! エラーが発生します。

例えば 1 番目の引数に 12 を指定すると、戻り値は "1010" になります。

=OCT2BIN(12)
--> 1010

1 番目の引数に 12 を指定し、 2 番目の引数に 6 を指定すると、戻り値は "001010" になります。

=OCT2BIN(12,6)
--> 001010

1 番目の引数に 7777777724 を指定すると、戻り値は "1111010100" になります。

=OCT2BIN(7777777724)
--> 1111010100

※ 2 進数表記で 1111010100 は、 10 進数表記にすると -44 となり負の数となります。

OCT2BIN関数のサンプル

それでは実際に OCT2BIN 関数を使ってみます。 Excel のシートに対象の数値を次のように入力しました。

OCT2BIN関数のサンプル(1)

2 進数に変換した結果を表示する C3 セルを選択し、次のように入力しました。変換する対象の数値として B3 セルを指定しています。今回 2 番目の引数の桁数は省略しました。

=OCT2BIN(B3)

OCT2BIN関数のサンプル(2)

Enter キーを押すと、 C3 セルには次のように表示されます。

OCT2BIN関数のサンプル(3)

C4 セルから C8 セルに対しても同じように OCT2BIN 関数を入力すると、次のように表示されました。

OCT2BIN関数のサンプル(4)

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Excel における OCT2BIN 関数の使い方について解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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